この本のシリーズのタイトルにもありますように、「リーディングカンパニー」を目指していくためには、今後、今まで以上に社会への貢献を行っていかなければならないと考えています。建設業はそもそも社会資本や社会基盤整備の一翼を担うことを本業としていますので、その部分できちんと仕事をしていくことが第一の社会貢献です。
しかし、本業ばかりでなく、広く社会に貢献できるような活動も積極的に行う、品格ある企業でありたいと思っています。コーポレートメッセージに“子どもたち”という言葉を使っていますが、次世代を担う子どもたちにはぜひ、ものづくりの楽しさ、建設の面白さをもっと知ってもらいたいですし、それを伝えることが二百年間建設に携わらせてもらった企業としての役割だと考えています。そこで、このたび「シミズ・オープン・アカデミー」という名称で、主に青少年の皆さんに対して建設に関係する様々な講座をご提供することにしました。江東区の技術研究所で開催しておりまして、講座に関連する研究施設なども見学していただけるようになっています。
実は当社の技術研究所には小学生から大学生、さらには一般の方々まで毎年二千人弱が来訪されています。シミズ・オープン・アカデミーではさらに多くの皆さんをお迎えして、自然科学の奥深い世界やものづくりの醍醐味を理解していただければと思います。そして、次世代を担う若者たちが逞しく育ってくれることを切に願っています。